西大和学園鉄道研究部(NRC)のブログです
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以前(http://nrc.gg-blog.com/Entry/91/)にもちらっと触れましたが、9/27(火)、上海地下鉄10号線で衝突事故が起こりました。
事故について書く前に、上海地下鉄10号線について紹介したいと思います。
上海地下鉄は、1995年に開業し、2010年4月10日に総延長が約420kmになり、世界一になりました。
この時に開通した路線が、10号線です。
つまり、10号線は、上海地下鉄の総延長を世界一にした(無生物主語構文的な表現ですね。)路線です。
また、今回の衝突事故を引き起こした路線でもあります。
上海地下鉄10号線には、新江湾城駅~虹橋火車駅間を結ぶ本線と、竜渓路駅~航中路駅間を結ぶ支線が存在します。
徐虹線という愛称が付いています。
2010年の上海万博に向けて急ピッチで建設された路線の1つです。
将来的には、新江湾城駅から環東一大道駅まで延伸される予定です。
いよいよ本題に入ります。
9/27(火)の午後4時前、上海地下鉄10号線の豫園駅~老西門駅間で衝突事故が起こりました。
信号のトラブルが発生したので、手動で制御することになりました。
しかし、一部にはそのことが伝わっていなかった運転士がいたので、後続車両の運転士が勝手に運転を再開したところ、先行車両に衝突しました。
つまり、7月23日の和諧号(中国の新幹線)の脱線事故とほとんど同じパターンです。
死者こそいないものの、負傷者は、すでに295人に上っています。
さらに、上海地下鉄10号線に使われていた信号システムは、和諧号の脱線事故の時の信号システムと同じ会社のもので、その会社は、現在建設中で、2012年に開通する予定の広州地下鉄6号線や、深圳地下鉄環中線などの信号システムも手がけています。
しかし、今回の衝突事故は、結局は人為的なミスによるものなので、あまり会社のせいにしない方がいいのかもしれませんが、今回の衝突事故でも、もちろん、問題はこれだけではありません。
今回の衝突事故では、295人の負傷者を出したにも関わらず、事故発生からわずか4時間後にもう運転を再開してしまいました。
しかし、中国国内、海外から批判が集まったので、翌日に急きょ運転を停止するという異例の措置をとりました。
本来ならば、安全性が確認されるまで運転を取りやめるのが普通ですが、そのような考えはなかったようです。
「批判を受けてから動く」ではちょっと遅いですね。
最近は、中国で鉄道事故が起こると、車内の乗客がブログに事故の惨状を投稿するようです。
今回の衝突事故でも、たくさんの乗客がブログに事故のことを投稿しました。
中には、「車両の床に付いている乗客の血の画像」など、生々しい写真を投稿した人もいました。
やがて、中国国内でもこの事故のことが報道されます。
しかし、中国で最初にこの事故のことが報道されたのは、なんと、乗客がブログに投稿してから1時間以上後のことでした。
しかも、「乗客は皆軽微なけが」と報道されていました。
しかし、今でも約70人の乗客が入院しています。
上海地下鉄は、事故発生後、公式のTwitterに謝罪文を出しましたが、2回も削除していたことが分かりました。
つまり、計3回謝罪しています。
第1稿・・・最終的な原因や責任がどうであれ、乗客らに与えた傷や損害に対して、大変申し訳なく思っています。
負傷者を全力で救助し、1日も早い運転再開を目指します。
関連機関による事故の調査に協力し、事故原因をあらゆる角度から究明するとともに、多大なる損害に対して、深くお詫び申し上げます。
第2稿・・・事故の発生後、車両の中ではお互いに助け合い、秩序正しくその場を離れる、感動的ば場面が見られました。
第3稿・・・今日は上海地下鉄始まって以来の、最も暗たんとした1日でした。
このように、何度も謝罪文を削除し、訂正したことには、たくさんの注目が集まりました。
日本国内では、「今まで謝ったことがないからどうしたらよいのか分からないのではないか」、「政府はまだ謝罪に慣れていないが、謝罪が必要だと認識し始めたことは間違いない」などの意見が出ています。
中国の鉄道会社は、「事故後の対応によって自社への評判が変わる」ということを認識し始めれば、もう少し成長が見込めるのではないかと思います。
しかし、数々の鉄道事故によって、「『中国モデル』の危うさ」が世界各国の人民に浸透してからでは手遅れになるかもしれません。
事故について書く前に、上海地下鉄10号線について紹介したいと思います。
上海地下鉄は、1995年に開業し、2010年4月10日に総延長が約420kmになり、世界一になりました。
この時に開通した路線が、10号線です。
つまり、10号線は、上海地下鉄の総延長を世界一にした(無生物主語構文的な表現ですね。)路線です。
また、今回の衝突事故を引き起こした路線でもあります。
上海地下鉄10号線には、新江湾城駅~虹橋火車駅間を結ぶ本線と、竜渓路駅~航中路駅間を結ぶ支線が存在します。
徐虹線という愛称が付いています。
2010年の上海万博に向けて急ピッチで建設された路線の1つです。
将来的には、新江湾城駅から環東一大道駅まで延伸される予定です。
いよいよ本題に入ります。
9/27(火)の午後4時前、上海地下鉄10号線の豫園駅~老西門駅間で衝突事故が起こりました。
信号のトラブルが発生したので、手動で制御することになりました。
しかし、一部にはそのことが伝わっていなかった運転士がいたので、後続車両の運転士が勝手に運転を再開したところ、先行車両に衝突しました。
つまり、7月23日の和諧号(中国の新幹線)の脱線事故とほとんど同じパターンです。
死者こそいないものの、負傷者は、すでに295人に上っています。
さらに、上海地下鉄10号線に使われていた信号システムは、和諧号の脱線事故の時の信号システムと同じ会社のもので、その会社は、現在建設中で、2012年に開通する予定の広州地下鉄6号線や、深圳地下鉄環中線などの信号システムも手がけています。
しかし、今回の衝突事故は、結局は人為的なミスによるものなので、あまり会社のせいにしない方がいいのかもしれませんが、今回の衝突事故でも、もちろん、問題はこれだけではありません。
今回の衝突事故では、295人の負傷者を出したにも関わらず、事故発生からわずか4時間後にもう運転を再開してしまいました。
しかし、中国国内、海外から批判が集まったので、翌日に急きょ運転を停止するという異例の措置をとりました。
本来ならば、安全性が確認されるまで運転を取りやめるのが普通ですが、そのような考えはなかったようです。
「批判を受けてから動く」ではちょっと遅いですね。
最近は、中国で鉄道事故が起こると、車内の乗客がブログに事故の惨状を投稿するようです。
今回の衝突事故でも、たくさんの乗客がブログに事故のことを投稿しました。
中には、「車両の床に付いている乗客の血の画像」など、生々しい写真を投稿した人もいました。
やがて、中国国内でもこの事故のことが報道されます。
しかし、中国で最初にこの事故のことが報道されたのは、なんと、乗客がブログに投稿してから1時間以上後のことでした。
しかも、「乗客は皆軽微なけが」と報道されていました。
しかし、今でも約70人の乗客が入院しています。
上海地下鉄は、事故発生後、公式のTwitterに謝罪文を出しましたが、2回も削除していたことが分かりました。
つまり、計3回謝罪しています。
第1稿・・・最終的な原因や責任がどうであれ、乗客らに与えた傷や損害に対して、大変申し訳なく思っています。
負傷者を全力で救助し、1日も早い運転再開を目指します。
関連機関による事故の調査に協力し、事故原因をあらゆる角度から究明するとともに、多大なる損害に対して、深くお詫び申し上げます。
第2稿・・・事故の発生後、車両の中ではお互いに助け合い、秩序正しくその場を離れる、感動的ば場面が見られました。
第3稿・・・今日は上海地下鉄始まって以来の、最も暗たんとした1日でした。
このように、何度も謝罪文を削除し、訂正したことには、たくさんの注目が集まりました。
日本国内では、「今まで謝ったことがないからどうしたらよいのか分からないのではないか」、「政府はまだ謝罪に慣れていないが、謝罪が必要だと認識し始めたことは間違いない」などの意見が出ています。
中国の鉄道会社は、「事故後の対応によって自社への評判が変わる」ということを認識し始めれば、もう少し成長が見込めるのではないかと思います。
しかし、数々の鉄道事故によって、「『中国モデル』の危うさ」が世界各国の人民に浸透してからでは手遅れになるかもしれません。
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