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西大和学園鉄道研究部(NRC)のブログです
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2010年、中国広州市で、アジア大会が行われていたことはご存知だと思います。
広州市では、11月1日から、世界初の公共交通機関平日乗車賃無料措置がとられていました。
これにより、広州地下鉄では、終日、各路線とも大混雑が続いていました。
11月1日の広州地下鉄の利用人数は、推定741万人と、新記録を更新しました。
広州市民は約1600万人なので、広州市民の2人に1人は11月1日に広州地下鉄を利用したことになります。
1号線3号線では、特に混雑がひどく、満員により乗車困難とされ列車が停車しないことがありました。
最初の3日間だけで、1号線は9回、3号線では2回ありました。
これを「飛駅」といいます。
ホームにたどり着いてから、電車に乗れるまでに、10分はかかると言われていました。
4号線8号線を除く4路線では、入場規制がありました。
広州地下鉄は、一般の方か通勤ラッシュ時の地下鉄の利用を避けてほしいと訴えていました。
この無料措置は、アジア大会の開催記念として、広州市民への「プレゼント」として行われたものだとされています。

ところが、予期せぬ事態が発生しました。
この無料措置が、なんと中止になってしまいました。
前述の通り、「飛駅」を行わなければならない程の大混雑に加え、地下鉄の入口の前に人があふれたこと、会社に30分以上遅刻するサラリーマンが続出したこともあり、これ以上の無料措置を行うことは困難だと判断されたのだと思います。
よって、11月8日以降は、通常通り運賃が必要になりました。
広州市は、代替措置として、広州市戸籍家庭一家につき150元の現金を支給することになりました。
広州市は、こういうことに対して見通しが甘かったのではないかと思います。
運賃を有料に戻した初日(11月8日)は、無料化された初日(11月1日)より、乗車人数が約361万人減り、約420万人になりました。
結局、世界初の夢の無料制度は、泡となって飛んでいきました(例えがヘン)
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